レセプト情報等の利活用に向けた特別委員会
レセプト情報等の利活用に向けた特別委員会
(座長 小出大介)
厚生労働省内に「医療サービスの質の向上等のためのレセプト情報の活用に関する検討会が2007年7月25日に設立され,2008年2月7日に報告書が提出された.これに対して当学会では2007年12月の理事会にて,レセプトデータベース特別委員会(委員長:藤田利治)を編成し,パブリックコメントを提出するなど対応をして,その役割を果たしたということで当委員会は藤田委員長の意向にて2010年に終了した.
しかし厚生労働省では再び「レセプト情報等の提供に関する有識者会議」を2010年10月5日に設立し,2011年1月20日に「レセプト情報・特定健診等情報の提供におけるガイドライン(以下ガイドライン)」についてパブリックコメントを求めることが厚生労働省から発表され,ナショナルレセプトデータベース(以下NDB)の薬剤疫学研究への実際の利活用を推進し,必要な提言を行うため,同年1月27日の第66回理事会で急遽当委員会を設置することが決定された.そして同年2月15日に第1回会議を開催し,パブリックコメントをまとめて同年3月9日に厚生労働省へ提出した.その後,厚生労働省はガイドラインを同年3月31日に発出し,2年間の試行提供が始まった.当委員会のメンバーである久保田委員がNDBの利用申請を提出して承認されたことから,実際の利用経験について委員会内で共有しながら,2013年度以降のNDBの正式利用に備えた.その間,密接な領域である医療分野のIDに関する国からのパブリックコメント募集に対して,当委員会として同年10月17日に意見を提出した.
2013年1月16日に「レセプト情報・特定健診等情報データの第三者提供の在り方に関する報告書」が厚生労働省から発表され,2013年4月以降に新ガイドラインのもとでデータ提供が本運用となるが,2014年度末にまたガイドライン全体が見直される見込みという条件付きで2013年8月12日に新ガイドラインが発出された.この新ガイドライン発出にあたってはパブリックコメントの募集がなく,2014年度末の改訂にまたパブリックコメントの募集が予想されることから,NDBの利用状況を踏まえながらそれまで当委員会を継続していくこととなっている.(2014.01)
「レセプト情報の利活用に向けた特別委員会」 メンバー
小出大介(委員長),池田俊也,大橋靖雄,岡本悦司,折井孝男,久保田潔,木村真也,木村友美,佐藤嗣道,TENG Lida,津谷喜一郎,橋口正行,山口拓洋