日本薬剤疫学会

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第10回学術総会(2004年)

会 長:信友 浩一(九州大学大学院医学研究院医療システム学講座)

会 場:エルガーラホール(福岡市)

会 期:2004年11月13日(土)~14日(日)

テーマ:薬剤疫学のユーザー

シンポジウム1「薬剤疫学への期待」

シンポジウム2「何がエンドポイントか」

 【報告】


第10回学術総会(会長:信友浩一 九州大学医学研究院医療システム学教授)は、2004年11月13-14日(土・日)に、福岡市エルガーラホールで開かれた。

今回の総会テーマは、「薬剤疫学のユーザー」の視点から薬剤疫学のあり方を見直す、そして、より多くの関心のある方々を集合してもらうこととした。その結果、ひとつは、一般演題(口頭発表)が15題となったことがある。それ以上に、薬剤疫学に期待するという強いメッセージを、ランチョンセミナーの形でリスクマネジメント分野の秦斗である鮎沢助教授(九大専門大学院 医療経営・管理学)から出していただいた。これも新しい試みであり好評であった。

シンポジウムは、「薬剤疫学への期待」のテーマで、生活者・薬剤部・処方評価・医薬品マーケティング・医療事故防止の視点から熱く語っていただいた。今までにない視点からの討議であった為に幅広い関心を集めることとができた。もうひとつのシンポジウムは、「何がエンドポイントか」をテーマに、視点の異なる4者(生物統計学者、病院管理者、新薬審査、臨床試験者)から提示していただき前シンポ同様の成果が得られた。

参加者数は250名を超えたのであるが、総会運営は全て本教室の関係者のみで行い薬剤疫学の洗礼もすることができたので、潜在的な参加者を含めると、矢張り250名を超えたといえる。しかし、地元福岡・九州からの参加者数が目立って多かったとは言えないので気にしているところである。

学術総会10年目を担当した者として、節目になるテーマでプログラムを構成し、会員の方々に対し幾許かの寄与できることを念じてきた積りだが、以上のような結果をみて少しは案じているところである。これからもコメントを寄せていただければ幸葛である。