日本薬剤疫学会

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タスクフォースの活動

(座長 久保田 潔) 

 

   2012年4月11日付で公表された「医薬品リスク管理計画指針について(薬食安発 0411第1号、薬食審査発0411第2号)」の中では、安全性監視活動において医療情報 データベースの利用可能性について言及があり、また、2017年10月26日付で交付された「医薬品の製造販売後の調査及び試験の実施の基準に関する省令(平成16年厚生労 働省令第171号)」(Good Post-marketing Study Practice, GPSP)の改正によって 医薬品の再審査及び再評価の申請資料として医療情報データベースの利用が認められ るようになった。

 

   日本薬剤疫学会では、2012年の指針に関連し、日本語/英語版の「より良いPharmacovigilance Plan策定に向けての提言」(薬剤疫学 2015;20:73-83)を発表 し、日本の市販後の調査の在り方について一石を投じてきたところであり、その提言の中でも「データベース研究は安全対策の意思決定につながるエビデンスを与えることもありうるが、アウトカムなどに関する指標のバリデーションが不十分であるか、他のデータ源との連結が困難で、医療機関内の元データにもどっての確認ができない場合には次のアクション(Primary Data Collectionを含む)を行うべきかを判断するためのスクリーニングの役割にとどまるだろう。」との言及があり、アウトカムな どに関する指標のバリデーションスタディの重要性が強調されている。

 

   この提言に沿って、日本薬剤疫学会では「日本における傷病名を中心とするレセプ ト情報から得られる指標のバリデーションに関するタスクフォース」を立ち上げ、日 本・海外において実施されてきたアウトカムなどに関するバリデーション研究及び関連するガイドライン・教科書をレビューし、日本において実施可能なバリデーション 研究の手順・問題点・将来的な課題を明確にすることを目標に2016年7月から活動を行ってきた。

 

   2018年3月現在、本学会の「文書公開に関する規定」にそって本タスクフォースの 報告書案に関する学会員からの意見を募っており、よせられた意見を参考に最終報告書案を作成し、理事会での承認後に報告書公表を予定しており、公表後本タスク フォースは解散する。(2018.04)

 

 

<メンバー> 久保田潔(座長),青木事成,赤澤学,石黒智恵子,今井志乃ぶ,岩上将夫,大場 延浩,

                     草間真紀子, 小出大介,後藤温,小林典弘,佐藤泉美,中根早百合,宮崎真

 

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